奥多摩町

(おくたままち)

〜奥多摩湖への遠く果てしない探索?〜

東京都の最北西にある「奥多摩町」。 埼玉県秩父市と山梨県とに接していて、
多摩川の源流である「奥多摩湖」を有している所でも有名。日原鍾乳洞も有名。
さて今回は「奥多摩駅」から「奥多摩湖」までひたすら散策してみたのですが、
ハッキリ言って甘く見てました。歩けど歩けど目的地である奥多摩湖に着かず、
「ホントに辿り着けるのだろうか?」と不安が過ぎる散策となってしまいました。
結果的に辿り着くことが出来たのですが、計画して歩かないといけませんね〜。
それでは、どうぞご覧下さい。
奥多摩駅
JR青梅線にて青梅駅にて乗り換え、
(直通電車が殆どないんです)
12番目の駅、それが終点の「奥多摩駅」です。

と言う事で恒例の駅前写真がこちら。
何とも良い味を醸し出していますなぁ〜。
駅前はバスのロータリーになっております。

そしてこの写真の右側に観光案内所があります。
名所や宿泊先を調べるの便利ですな。
さていよいよ「奥多摩湖散策」へ出発!
奥多摩駅を出ていきなり2枚目の写真。
青梅街道との交差点である「氷川」の写真です。

奥多摩湖へは青梅街道を右に曲がります。
因みに青梅街道は新宿から青梅は都道ですが、
青梅から先は国道411号なんですよ。
国道411号は山梨県の塩山まで繋がっております。

そしてこの街道の下に多摩川が流れてまして、
「氷川キャンプ場」があります。

そんな訳で自分は青梅街道を右へ進む事にしました。
氷川交差点
大氷川の三本杉
青梅街道に出て直ぐにこんな巨木に出会いました。
名前を「大氷川の三本杉」と言います。

見たとおり途中から3本に分かれています。
う〜ん見事ですなぁ〜。
駅のホームやバス停からも見える程の巨木です。
奥多摩に来た際は是非とも見て下さい。

さて、三本杉の左隣にある建物はなんでしょう?
建物の造りからしてアレと分かるでしょう。
というか、この表現も飽きてきましたね。(オイ)
ハイその建物とはこちらの神社です。
名前は「奥氷川神社」でございます。

本殿はちょっと小さめなのですが、
境内は広々としております。
こちらでも当然お参りをしたのですが、
今回は「無事に旅、イヤ違う散策出来ますように」などと、
お祈りして気合を入れました。

実はこの時はまだ気分的に余裕がありました。
この後訪れる「地獄」を知らずに…。
奥氷川神社
日原街道入口
再び青梅街道へ出まして「氷川大橋」を渡ると、
「日原街道入口」の交差点に出ました。

ちょっと見え辛いのですが、交差点を右に行くと、
有名な「日原鍾乳洞」に行く事が出来ます。
東京に住んでいながら一度も行った事無いので、
再び奥多摩町を散策する時には、
是非とも「日原鍾乳洞」への散策コースにする事を決意!

という事で自分は左手の青梅街道へ進みました。
奥多摩湖だって一回も行った事がないですからね。
(オイオイ)
弁天橋より
琴浦橋より
さて青梅街道を歩いていると、多摩川と何度も交差する事に気づきます。
先ずは「弁天橋」から撮影。(写真左側) 鮎釣りしているのでしょうかね?
そして「琴浦橋」から撮影。(写真右側)って、どっちも似たような物ですね。
流石に多摩川でも、源流付近になりますと流れが急な感じがしますね〜。
さて「檜村橋」付近に差し掛かりまして、
「青梅街道沿いに歩けば楽勝で着くなぁ」なんて、
甘く考えながら橋を渡っていたのですが、
橋を渡ってから「橋詰トンネル」というのがあり、
そこで歩道が途切れているのです。

「あちゃ〜、歩道のないトンネルを歩くのか」と、
自動車の流れを見ると結構通行量があります。
実質、歩行では通れない様子でした。

「う〜ん、ここで散策を諦めるのか…」と、
思いつつ地図を見ますと「青梅街道」に沿って、
くねくねと通っている小道が載っていました。
「この小道を歩いていくしかないかな?」
檜村橋付近
奥多摩むかしみち
その小道とは「奥多摩むかしみち」と呼ばれている道。
上の写真の横断歩道の所を右折するとあります。
(実は奥多摩駅から道はあるんですけどね)

さてこの場所に居たのは午後の2時過ぎ。
「ここで引き返すか、このまま突き進むか」
と少々悩んだ挙句、このまま突き進むことを決意!
覚悟を決めて歩いていったのでした。

因みにこの時点で自分のPHSのアンテナが、
圏外になっていましたよ、とほほ〜。
道に迷ったらどうすりゃ良いんだろうか…。
暫く歩いていくとこんな小さい滝がありました。
って、これは滝と呼べるのでしょうか?

「奥多摩むかしみち」沿いには小さな沢が所々あり、
それが集まってこの様な滝となり(?)、
やがて多摩川へと流れていくのであります。

それにしても何とも涼しげですなぁ〜。
夏の暑い日に歩くのには持って来いですね。
(実際に今回は残暑の頃に散策したのでした)
水もホントにきれいで、とある植物の産地なのです。
それについてはまた後ほどに。
滝?
廃線の鉄橋?
どんどん歩いて行きますと、こんな風景が。
あれって鉄橋ですかい?(誰に聞いているんだ)
どうやら以前鉄道が走っていたんですね。
当然の事ながら今は廃線なんでしょうけど・・・。

恐らくセメントの原料となる石灰石を運ぶ鉄道だったのでしょう。
実際奥多摩町にはそういう鉄道がありますから。
でも現在の地図には載っていないので、
やっぱり今は廃線になっていると思います。

こんな事なら現地の方に訊けばよかったナ。
あぁ、後悔…。
翻って足元を見てみますと、
そこには段々畑?みたいなのが広がってました。
「はて、これは一体何を栽培しているのだろう?」
なんて思いましたが直ぐに分かりました。

実はこの畑、「わさび畑」なのでした。
上の方で「水がきれい」と書きましたが、
本物のわさびは水のきれいな所でしか育たない筈ですし。

と言う事は、ここのわさびは「本わさび」ですかっ!
「東京にもこんな所があるんだなぁ〜」
なんて暫し感動しちゃいましたね。
ここの本わさびで刺身を食べてみたいですなぁ〜。
わさびの水田
白髭神社
またまた暫く歩いて青梅街道を跨いだ後、
ちょっと歩いたところに鳥居がありました。

この神社は「白髭神社」と呼ばれています。
当然ここでもお参り・・・とは行かず。
それは「今ここに立ち寄ったら日の入りまでに、
奥多摩湖に間に合わないかも」と言う理由ででして、
寄った所できっと間に合ったと思いますが、
この階段を見ますと、ねぇ…。

取り敢えず撮影した所で拝んでいきました。
う〜ん、何とも罰当たりな…。
またまた暫く歩いたのですが、
白髭神社を過ぎた辺りから民家が全く無くて、
何とも心細い気分で歩いていたのです。
目的地までどれ程あるかも分かりませんですから。

そうしたらちょっとした集落がありまして、
何だかホッとして撮った写真がこちらです。
「あぁこういう所に住んでいる方がいるんだ」と、
ただ漠然と思ってしまいました。

しかしこの後また民家の無い寂しいむかし道を、
歩いて行く事となったのでした。
住宅の数々
不動明王?
「あぁ、寂しいなぁ〜」なんて思いながら歩いてました。
普段は人込みが嫌な癖に…。

そんな時にまたまた鳥居を発見!
名前は、う〜ん忘れてしまいました。(オイッ!)
「○○不動明王」と書いてありますが。
何でメモに残さなかったんだろうか。

残念ながらここにも入ることなく、
この場で手を合わせて行ったのでした。
またまた罰当たりな自分…。

(名前は分かり次第アップします)
そうこうしている内に、こんな吊橋に遭遇。
名前を「道所橋」と申します。
う〜ん何とも奥多摩チックな?吊橋ですなぁ〜。
「山火事注意」と言うのが印象的です。

渡ってみたいなぁ〜とも思いましたがこちらももパス。
吊橋なので同時に渡れるのは数人程度ですよ。

ところでこの下は当然多摩川なのですが、
この辺りの石はゴロゴロとして大きいのですよ。
この付近は「惣岳渓谷」と呼ばれております。
道所橋
運命の分かれ道?
さてここまで「奥多摩むかしみち」を歩きましたが、
ここまで来て「運命の分かれ道」に差し掛かりました。
(大袈裟だヨ)

写真左側からず〜っと歩いてきたのですが、
奥多摩湖に行くには写真中央の獣道みたいな?
小道を進む様に案内板には書かれてました。
「流石にそちらの方は御免蒙りたい」と思い、
後の方(西久保トンネル)へと進んで行きました。

しかし、その後待ち受けていた事とは一体!
それは下の写真をご覧下さい…。
何と道に迷ってしまいました〜!(オイオイ)
この付近は中山地区という住宅地でして、
青梅街道が通っている「中山トンネル」の脇道を、
「この道で良いのか?」と思いながら歩いてました。

そうしたらどうも私道だという事に気付きました。
「あちゃ〜ダメだったか」と思いながら坂を下ると、
看板の下の貼り紙に目が行きました。

「熊に注意」

く、熊が出るんですかぁ〜!!
「ツキノワグマ」とかなんでしょうか?
流石「奥多摩町」だと思った一瞬でもあります。
「熊に注意」の貼り紙
小河内ダム
もう「むかしみち」が分からなくなってしまったので、
ここは一つ禁断の技を駆使しまして(?)、
(いやただ単に青梅街道を進んだだけ)
「奥多摩湖」へと向かって行ったのでした。

そうしたら間も無く「小河内ダム」が見えてきました。
と言ってもこれは副放水路なんですがね。

因みにここに辿り着いたのは午後5時15分前位。
何とかゴールに辿り着く事が出来た事に、
ホッと胸を撫で下ろした次第であります。
ここまでの所要時間は約2時間半でした。
(普通に歩くと約4時間が目安でしょう)
更にその先へと進みますと公共駐車場があり、
青梅街道が分岐していますが、
これはどちらに行っても先の方で合流します。

奥多摩湖へは写真左の道路へと進む事になります。
左の道路を登っていくと間も無く奥多摩湖が。

因みにこの付近に電光掲示の気温計がありまして、
散策当日は何℃だったっけかな?(オイ)
でも平地より大分涼しかった様な気がします。

更にどうでも良い事なんですが、
写真に写っている商店で飲み物を買いました。
散策中は何も飲んでなかったモンですから。
公共駐車場より
奥多摩湖寸前
水と緑のふれあい館
坂道を登っていきますと、またまた横に公共駐車場がありまして(写真左側)
横断歩道を渡るといよいよ奥多摩湖に到着するのですが、勿体振り過ぎですな。
勿体振りついで、こちらは「水と緑のふれあい館」なる資料館です。(写真右側)
水と緑、正しく奥多摩町を象徴する事について紹介している資料館という訳です。
食堂もあって食事が摂れるので、散策後の休憩場所としてもピッタリなんですな。
奥多摩湖(その1)
と言う事で「奥多摩湖」へ到着しました〜!
早速撮った写真がこちらです。
何とも広びろとした湖ですなぁ〜。
写真を撮った後は暫し椅子に座り眺めてました。

奥多摩湖は当然の事ながら人造湖なのですが、
周辺の緑が豊富で、何時来ても落ち着く感じです。
写真右側の湖畔には「小河内神社」がありまして、
実はそこを最終目的地にしたかったのですが、
ハッキリ言って無理でした、当然ですな。

散策当日は平日だったので人気も疎らでしたが、
シーズンとなると観光客で賑わうそうです。
駐車場が広いのも分かりますなぁ〜。
そんな訳で小河内ダム側を撮影して、
今回の「奥多摩町散策」は終了という事になります。
小河内ダムの上は時間が早ければ歩けるそうです。
因みにこれを撮影したのは午後5時でした。

それにしても今回の散策は疲れました。
と言うより冷や冷やしたと言った方が良いでしょうか?
何度も書きましたが「ホントに辿り着けるのだろうか」と、
誰も通らない道路を不安になりながら歩いてました。

約3時間半歩いて「奥多摩湖」に着いたのですが、
「何てちっぽけな存在なのだろう自分」と、
改めてそう思った今回の「奥多摩散策」でした。
奥多摩湖(その2)
今回「奥多摩町」を散策して思った事、それは「日帰りじゃキツイ」という事です。
奥多摩町へは是非とも「泊まり」で散策(観光かな?)する事をオススメします。
その方が奥多摩湖と日原鍾乳洞を楽しめますし、温泉や旅館も所々ありますし。
自分も今度訪れる時には泊まりで行こうかなぁ。どうしても「日帰り」という方は
都心を朝早く出るようにしましょう。 そうすれば時間的に余裕を持てますので。

Update 2003.12.30